Cataphora

これまでのこと、これからのこと

夢と過去のはなし 第一編

おはよう
最近観る夢が、過去のはなしなので、なにか意味があるのかと考えがちです。
よく分かりませんが、二つにわけて書いてみようと思います。


私は2013年の7月31日、大阪の千里ニュータウンにいた。ここは高さのあるマンションが立ち並ぶ閑静な住宅街。中心地の喧騒もない。

地元から高速バスにゆられていた私は、ここで下車し、11時半に来る高知行き高速バス「よさこい号」を待つことになっていた。
水曜どうでしょうにハマっていた私は、そこで見た四国を絶対として捉えていた。つまりあまりキラキラした印象はなかった。
ああこれから寺と山に囲まれた、なんだか辺鄙な地に行くのかとぼんやりと俯瞰していたが、行く目的はあった。

当時、遠距離恋愛をしていた。
浪人、何様である。
相手は一足先に大学生になり、夏休みが始まる頃に会いましょうと連絡を取っていたのだった。向こうが帰省するのを待つよりも、こっちが遊びにいった方が時間の余裕もあるということで話が合い、遊びにいくことになった。

スマホを見るとメールの数々。互いにLINEはしていなかった。
次に時間を見る。9時40分すぎ。もうすぐ10時になろうかというのに、明日のことで緊張していた私はお腹がとにかくすいていた。普通はお腹が空かなくなるものである。
高速バスの下車地点は、幸いにも電車の駅の真横で、時間も時間で多くの店舗はシャッターが閉まっていたが、幸運なことに出入り口の近くに佇む中華料理店だけは空いていた。
ラストオーダーになるが受け入れるよということで、隅の席に座り、チャーハンと餃子を食べた。
お腹が空いている時は何を食べても美味しいと感じるが、この時ばかりは格別だった。
美味い。

食べている間、なんだか寂しいのか楽しいのか、もっと未来の話でこれからどうなるんだと自分自身は複雑な気持ちになっていたけれど料理の味はブレていない。スゴいなと感心した。

店を出た私は向かいのコンビニでお金を下ろし、グミとシーブリーズを買う。
入った瞬間の「らっしゃっせー!」に気圧されてしまった。ここはラーメン屋か。一端店を出て看板を見直す。
Familymartと書いてある。コンビニだった。

店員の威勢の良さを「関西の雰囲気」と混同してしまい、流石関西人、みんなして声量ハンパねえなと感じる。
実際はバイトのマニュアルだろう。
しかし、ここで私は、関西人は全員声量がでかくわちゃわちゃしていると大学に入学するまで定義することになる。

サッカーが嫌いなブラジル人がいれば、おしとやかな関西人もいるのだ。
人を理解するのにたまには時間がかかるということも、私は知っている。

やることもなくなった私は、ついにバス停でよさこい号を待つことにした。
寝台バスなのは分かるが11 時半は遅い。
辺りは暗かったが、それよりも「なぜか」バスを待つ客は私だけだったことに違和感を覚えていた。

夏休み入って当たり前の時期なのに、四国ってそんなに人気がないのかと思っていたところ、関西の洗礼を浴びせられることになる。

次回予告

右京、おばちゃんに絡まれる